前項で説明したとおり、プロジェクト・ライフサイクルは、仕事そのものの工程を指しているのに対して、マネジメント・プロセスは、プロジェクトを管理する為に何をすべきか、を表しています。
2つの大きな違いは、プロジェクト・ライフサイクルが業種や、プロジェクトの規模によって千差万別であるの対して、マネジメント・プロセスは、1パターンだけ、という点です。
これは、ライフサイクルの一部が重複していようが、反復型の工程が何本走ろうが、プロジェクトを管理するプロセスの最小単位のサイクルは、たったひとつだけ、ということを意味しています。
さらに、従来のウォーターフォール型や予測型と呼ばれるような、計画重視の大規模プロジェクトでは、プロジェクト全体が、一つの大きなマネジメント・プロセスによって一貫した開発プロセスの構造を備えていますが、さらに個別の管理領域の中にも、同じ構造をしたマネジメント・プロセスが、まるでフラクタル構造のように数多く出現します。
(5)プロジェクト・ライフサイクルとマネジメント・プロセス(PMBOK®第6版)