(33)アクティビティ資源見積りITTO

プロジェクト・マネジャーにとって、必要な資源を見極めて関係者に働きかけて調達することは重要な役割のひとつです。タスクの依存関係と大まかなシーケンスが整理できたら、次にリソースの見積りに入ります。このプロセスは実務では、アクティビティ定義やアクティビティ所要期間見積り、さらにはチーム編成やリスク特定など他知識領域のプロセスと並行して、または行きつ戻りつしながら実行されます。

リソースにはパソコンやツールなどの環境もあれば、実際の開発要員も含まれます。要員に関しては、人数だけ揃えれば良いのではなくて、スキルレベルの見極めが重要です。

普通の企業であれば、非稼動状態の優秀なエンジニアが一定人数確保されている(遊ばせている)状態はまずありません。ほとんどがなんらかのプロジェクトに投入されています。小規模な組織の責任者であれば、どんなスキルを持った誰がいつから空きそうかは頭に入っているでしょう。また事業部門や事業会社でもリソースをプロジェクト間で融通しあう文化があれば、各組織のリソースの充足状態や、いつからどんな人材が必要となり、いつから解放されるか、といったアサイン情報を共有する仕組みが導入されているかもしれません。

(インプット)

このプロセスで特徴的なインプットは、「資源カレンダー」です。資源カレンダーは、投入可能な資源と作業日、シフトが示されています。これは、人的資源マネジメントエリアのプロジェクト・チーム編成プロセスのアウトプットであることに注意。つまり、就業可能な時間、休暇や他のプロジェクトへの作業予約などの制約条件が把握された要員配置可能予定表が、リソースを見積る上でとりあえずの参考資料となります。

「アクティビティ資源見積もり」プロセスのインプット項目は次のとおりです。

・スケジュール・マネジメント計画書
・アクティビティ・リスト
・アクティビティ属性
・資源カレンダー
・リスク登録簿
・アクティビティ・コスト見積り
・組織体の環境要因
・組織のプロセス資産

(ツールと技法)

「ボトムアップ見積り」がタイム・マネジメントの領域でいきなり登場するのに違和感がありますが、見積り3兄弟「類推(トップダウン)見積もり」「パラメトリック(係数)見積もり」「ボトムアップ見積り」のうちでは、見積り精度は最も高くなります。構成要素ごとのリソース量を見積もって積み上げるためです。

ただし、具体的な作業レベルに落とし込むには、ある程度工程が進んでいることが前提になるので、プロジェクトの初期に利用するなら、同じ業種で極めて類似した案件などに限定し、別の見積り手法の精度を補強する目的で使うのが現実的です。

・専門家の判断
・代替案分析
・公開見積もりデータ
・ボトムアップ見積り
・プロジェクトマネジメント・ソフトウエア

(アウトプット)

「資源ブレークダウン・ストラクチャー」は資源を階層表示したものです。資源(リソース)のうち特に要員については、スキル・レベル、等級レベル(人件費原価が決定される)、プロジェクト固有の要求事項、などに分けて要員情報を整理しておくのに有効です。試験にも出てくる用語なのでチェックしておいてください。

・アクティビティ資源要求事項
・資源ブレークダウン・ストラクチャ
・プロジェクト文書更新版

アクティビティ定義プロセスを概観する図をPDFで以下に置きました。ダウンロードしてご利用ください。

6.4_アクティビティ資源見積り_ITTO_20150808

※ 本資料はプロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOK® Guide)第5版 (A Guide to the Project Management Body of Knowledge)に準拠しています。PMI, PMBOK Guide, PMP は、プロジェクトマネジメント協会(Project Management Institute,Inc.)の、Microsoft ProjectはMicrosoft Corporationの登録商標です。

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