(31)アクティビティ順序設定ITTO(続き)

アクティビティ順序設定の主なアウトプットは、プロジェクト・スケジュール・ネットワーク図、です。順序設定というプロセス名が示すとおり、タスクの論理的な依存関係を示すことがこのプロセスの第一の目的ですから、資源の制約はこの段階では入ってきません。

(インプット)

主なインプット情報は、同じタイム・マネジメントの知識エリアのスケジュール・マネジメント計画と、アクティビティ定義からもらいます。

・スケジュール・マネジメント計画書 ← スケジュール・マネジメント計画

・アクティビティ・リスト
・アクティビティ属性
・マイルストーン・リスト   ← 以上、アクティビティ定義から

プロジェクトのスコープは大前提となりますが、これはスコープ・マネジメントの領域でアウトプットされるものです。

・プロジェクト・スコープ記述書

おなじみの「企業や組織」の環境やプロセス資産ははずせません。

・組織体の環境要因
・組織のプロセス資産

(ツールと技法)

前回のおさらいです。

・プレシデンス・ダイアグラム法(PDM)
・依存関係の決定
・リードとラグ

(アウトプット)

・プロジェクト・スケジュール・ネットワーク図
・プロジェクト文書更新版

さて、実務では、熟練したプロジェクト・マネジャーの頭には、初期の段階から自分のチームや組織の稼動状況が頭に入っているのが普通です。いつから誰が空きそうか、どのプロジェクトが承認がおりず待ち状態になりそうか、など刻々変動するリソースの状況が協力会社の要員まで含めてほぼ把握できている場合もあります。

スケジュール作成の実務は、不明確で不安定な要求や、環境、組織の承認プロセス、さまざまな制約条件を前提に、複数のオプションを同時に評価しながら最適な計画を作ってゆく、しかもぎりぎりまで行きつ戻りつさせる、というやり方が現実ではないでしょうか。

PMBOK学習の初期に(BABOKでも)しばしば感じる耐えられない冗長さは、現実のプロジェクトと乖離している、ということではなく、BOK(Body of Knowledge : 知識やプロセス全体の体系)が、その時代の不完全で未成熟なIT環境や人間系を前提にしつつも、網羅的に記述せざるを得ないから。(この為、版を重ねるごとにページ数が増えてゆきます)

ここを了解しておかないと、気持ちの中にわだかまりを抱え、効率が低下し、なにより学習が苦痛になってしまいます。資格試験で待ち構えている共通のトラップです。

アクティビティ定義プロセスを概観する図をPDFで以下に置きました。ダウンロードしてご利用ください。

6.3_アクティビティ順序設定_ITTO_20150802

※ 本資料はプロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOK® Guide)第5版 (A Guide to the Project Management Body of Knowledge)に準拠しています。PMI, PMBOK Guide, PMP は、プロジェクトマネジメント協会(Project Management Institute,Inc.)の、Microsoft ProjectはMicrosoft Corporationの登録商標です。

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