PMP試験は一面で、プロセスの構造を問う資格試験です。膨大なITTO(入出力項目と技法)は暗記しても非効率ですが、覚え方には明確なコツ、というか王道があります。それは、プロセス・フローで全体の構造を最初にしっかり頭に入れてしまうことです。どこに何がしまってあるかを理解してしまうことです。

大多数のプロセスが集中するのは計画、実行、監視・コントロールです。どのプロセスが配置されているか、それぞれのプロセスは他のプロセスと、どのような因果関係や依存関係を持っているか、が大事です。

じっと眺めているとお気づきのように、スケジュール、コスト、品質、リスク、資源・・などなど知識の領域はさまざまですが、登場してくるプロセスは、どれもみんな似たりよったりの役割を背負っています。それがわかっていると、そのプロセスが何を参照して、何をアウトプットする目的で設定されているかが腑に落ちます。

で、具体的な覚え方ですが、筆者が試験の勉強をした時に、一番効果があったのは、グループごとに自分で何回もプロセス・フローの図を描いてみることでした。グループというのは、例の計画、実行、監視・コントロールの大物3つです。お手本はPMBOK(R)ガイド掲載の図でも良いのですが、もっと直感的で全体の位置関係がわかる図として、PMPで、コンサルタントのリカルド(Mr. Ricardo Viana Vargas)さんが、第6版ですが、大変わかりやすい図をご自身のサイトで公開されていますのでご紹介します。

この図が際立って優れているところは、立上げ→計画→実行→終結、そして監視・コントロールの各プロセス群のそれぞれの位置関係が一目瞭然な点、各プロセス群の中身のプロセス間の依存関係が一目瞭然な点にあります。しかも知識エリア毎に色分けされていて、付番されているので、各知識エリアについてプロセス群を超えて追跡することができます。

プロセス・フローの図を書くときは、この図を参考にすると大変便利です。第6版の英語版ですが、学習方法というか記憶方法は第5版も一緒です。見方を解説した動画もアップされています。リカルドさんから今回、豆検読者向けに日本語版の編集の許可をいただきましたので以下にアップしておきます。リカルドさん、ありがとうございます!

(The following Japanese version of PMBOK(R) GUIDE 6th EDITION process flow has been edited and published through the courtesy of Mr. Ricardo Viana Vargas. Thanks Ricardo!)

Copyright: A Guide to the Project Management Body of Knowledge (PMBOK(R) Guide) – Sixth Edition, Project Management Institute, Inc., 2017,2018 All rights reserved.

さて、しばらくプロセス・フローのお絵かきを繰り返していると、目をつむってもうっすらぼんやり、プロセスの箱が目に浮かぶようになります。問題を解く時も、そのプロセスのフローを頭に浮かべてから、「ああ、このプロセスのアウトプットを聞いているわけね」と理解してから解くようにしてみてください。やがてITTOの問題がくると、間違いなく、「よし、この問題はもらった」と思えるようになります。

ご検討を祈ります。

(44)PMBOK(R)のプロセス・フローについて